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ビシケク 似た顔でも国籍の壁

2019年11月22日

 旧ソ連・中央アジアのキルギスの人は、日本人と顔が似ているとよく言われる。先日、出張で首都ビシケクを訪れたときも確かに実感した。

 ロシア駐在経験があり、現在はキルギスに住む日本人の知人とも再会したが、「ロシアより暮らしやすい」とのこと。理由を尋ねると、「周りの人の顔が似ているので、何だか落ち着く」とのことだった。

 現地で、日本に留学した経験のあるキルギスの若者たちと食事をする機会があった。日本で遊びに行った場所や好きになった食べ物のこと、日本のきっちりした時間感覚に慣れ、ゆったりとしたキルギスの生活に戻って逆に戸惑ったことなど、楽しく会話が弾んだ。

 日本語も流ちょうで、これなら、日本にいても、留学生だと気づかれないこともあったかもしれない。「留学後も、日本でそのまま働こうとは思わなかったの?」と何げなく聞いた。

 すると、「留学ではなく、働こうと思うと、日本は許可が厳しいですから」。顔が似ていても、言葉が上手でも、簡単には乗り越えられない現実。彼らの笑顔は一瞬消え、私も返す言葉に詰まった。(栗田晃)

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