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ロンドン 不安なクリスマスに

2019年12月24日

 10月末に期限が迫る英国の欧州連合(EU)離脱に関連して、ロンドンの巨大倉庫を取材した。「合意なき離脱」に陥ると、EUとの間で物流が滞る恐れがあり、EU産食品などを事前に備蓄する動きがあるためだ。

 倉庫内には酒類を中心に、スーパーマーケットが欧州各国から輸入した品々が積まれていた。英国の生活はEU単一市場に支えられていることをあらためて実感した時、ある研究報告を思い出した。テーマは「合意なき離脱は、伝統的なクリスマスの夕食にどう影響するか?」。

 研究では各食材のEUからの輸入量などを調べ、合意なき離脱時のクリスマス料理への影響を推測。子どもに人気のポテトフライはジャガイモの国内栽培量が多いために安心で、料理に彩りを添えるニンジンや芽キャベツも同じく大丈夫らしい。

 ただ、ソーセージをベーコンで包んだ「ピッグズ・イン・ブランケッツ」は品不足や値上がりが想定される。食材の豚肉をEU産に頼るためだ。七面鳥の丸焼きも同様だとか…。読んだ当初は現実感がほとんどなかった。だが、倉庫を出る時、クリスマスの食卓への不安が実際に芽生えていた。 (藤沢有哉)

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