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韓国・扶余 場違いな音楽だけど

2020年04月27日

 7世紀半ばに滅んだ百済の最後の都があった韓国西部・扶余(プヨ)。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産でもある王朝の遺跡をたどりつつ、唐と新羅の連合軍に攻め込まれた宮廷の女官たちが崖下の川に身を投げたと伝わる「落花岩」を訪れた。

 ゆったりした川の景色を楽しんでいると、近くの船着き場を出発した遊覧船から突如、大音響の歌謡曲が流れてきた。友人と「ご当地ソングかな」と首をかしげつつ、「この景色には似合わない」と苦笑いした。

 個人的見解だが、韓国人は日本人より音楽が好きで、歌うのも上手だ。だからなのか登山などをしていると、スマホやラジオで音楽を“周囲に聴かせながら”歩く人を見かける。勝手なもので、自分の好きな歌なら気にならないが、そうでないと「鳥の声など自然の音を楽しめばいいのに」と思う。

 韓国の若い友人らに尋ねると「イヤホンが嫌いで自分さえ楽しければいい人たち」と総じて批判的。「中年以上のわがままな行為」に見えるらしい。とすれば、場違いに思える音楽が流れる風景も、近いうちに消えてしまうのか。それはそれで、寂しい気もする。 (境田未緒)

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