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バンコク 事故大国から脱却を

2020年06月08日

 心地よい揺れにうとうとしていたところ、横からの衝撃と、急ブレーキに体が固まった。乗り合いワゴン車でバンコク郊外からの帰途。高速道路でトラックが追い抜きざま、横からぶつかってきたらしい。幸いけが人はなかったが、相手方がなかなか非を認めない様子だった。

 交通事故が多い国とは聞いていた通り、よく見かける。出合い頭の衝突で路上を派手に滑るバイク、強引な割り込みで追突する車。歩行者をものともせず、車に乗っている者がすべて、という運転マナーにはひやっとさせられる。数年前の調査では、この国の人口10万人あたりの死者数はアジア最悪という。

 当局は、事故が増える旧正月などを「危険な○日間」と命名し、恥ずべき現状から脱却しようと注意喚起に懸命だ。この年末年始の「危険な7日間」は、373人が亡くなった。原因の大半が、飲酒運転とスピード超過。それでも前年比20%減、過去5年で最低という。

 最近、横断歩道へのノーブレーキの進入や、信号無視の車には、身を挺(てい)して意識改革を促そうと心掛けていたが、時期尚早と思い直した。 (岩崎健太朗)

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