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ソウル 羽生フィーバー健在

2020年05月16日

 新型コロナウイルスの拡散を受けて、韓国の繁華街や商業施設からも人出が消えた2月上旬。ソウルで開かれたフィギュアスケートの四大陸選手権の会場は、熱狂に包まれていた。

 報道陣や観客も問診票を記入し、検温が義務付けられる厳戒態勢の中、観客席を埋めていたのは、羽生結弦選手を追い掛けてきた日本のファン。「ガンバー!」「ユヅー!」と声援が飛び交い、日本の大会かと思うほどだった。

 圧倒されたのは、演技後にファンがぬいぐるみを投げ込む「プーさんシャワー」。日本の大会では「試合進行を妨げる」として禁止になったが、今大会では解禁になった。数百個のプーさんが観客席からリンク上に降り注ぎ、係員だけでは対応できずに、羽生選手自身が拾う姿も見られた。

 この熱狂ぶりを、韓国メディアも「人気を競技場の至るところで実感できた」など報道。ある日本のファンは「次はモントリオール」と、3月の世界選手権も応援に駆けつけるという。世界をまたにかける「羽生フィーバー」を実感した。 (中村彰宏)