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バンコク 「聖地」になる日は…

2020年06月22日

 果たして健康的なのか、そうでないのか-。逡巡(しゅんじゅん)した揚げ句、先日、バンコク都心部で開かれたハーフマラソンに参加した。悩んだのは、日ごろの不摂生だけではない。大気汚染、PM2.5の影響だ。

 海外参加者も多く、経済効果も期待される大会だけに、実行委員会は不安の払拭(ふっしょく)に躍起となる。数日前から、原因物質の封じ込めに、沿道の工事現場に自粛を呼びかけ、コースの道路には水をまいて埃(ほこり)を除去。「安全値を超えた場合は中止」の覚悟で、全てのチェックポイントに数値を示すボードを用意した。

 30度を超える日中を避け、午前3時のスタートに集まった2万8000人には、さすがにマスク姿はまばら。コースの反対車線を行き交うトラックの排ガスが鼻についたが、努力のかいあってか、ボードの数値は全て基準値以下だった。ただ、係員の多くはマスク姿。翌日になると一転、数値が危険レベルに達していたのも気になった。

 実施の可否が騒がれるのは毎年のこと。政府観光庁は「バンコクをアジアのマラソンの聖地に」という野望があるらしいので、安心して臨める日も近いと期待したい。 (岩崎健太朗)

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