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テヘラン 変わるイスラム女性

2020年05月06日

 イスラム体制のイランでは、外国人記者は言動に注意が必要だ。取材相手が保守的な志向か世俗的か、見分ける術(すべ)がいる。

 男性はひげを蓄え、宝石の付いた指輪をしていれば、おおむね信仰心のあつい体制支持派。女性は頭髪を布で覆うヒジャブが指標の1つ。イスラム教では、女性の髪は美しく特別で、ヒジャブにより男性の目から守ると一般的に解釈される。イランでは着用が義務付けられ、女性抑圧の象徴とみる向きも強い。

 ところが、先月訪れた首都テヘラン北部では、ヒジャブが首回りまでずり落ち、着用していない状態の若い女性がカフェでおしゃべりに夢中。自動車内ということでヒジャブを外す女性も多かった。通訳の女性(29)は「しっかりした大人の女性と示す意味で、私は着用している。でも、強制すべきでなく、個人の自由でしょ」とさらり。

 昨年訪れたサウジアラビアの首都リヤドでは、頭髪を見せて歩道で会話する女性たちを初めて目にした。サウジではイスラム教の戒律に厳格な社会を変革する動きが活発だ。時代の鏡ともいえる女性のファッション。変わりつつあるイスラムの女性に注目だ。 (奥田哲平)

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