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ソウル コロナ禍による朗報

2020年07月21日

 「今年は、ミセモンジが少なくて快適でいいね」。最近、こんな会話をすることが多い。韓国では、PM2・5など大気中の微小粒子状物質をミセモンジと呼び、冬から春にかけてが濃度が高くなる時季なのだが、今年は違った。

 晴れた空がかすんでいたり、鼻やのどの不快感に悩まされたりすることも少なかった。韓国気象庁によると、1月から3月下旬に大気汚染の注意報や警報が出た回数は、昨年の同じ時期の約5分の1にまで減ったという。

 北西から吹いてくる風が弱かったことが主な原因とされるが、中国で新型コロナウイルスの感染が拡大した時期と重なり、関係を指摘する見方も出ている。ミセモンジは、工場などから排出された汚染物質が発生源。ウイルスの拡散で中国の経済活動がストップし、大気中の汚染物質が減ったとの指摘だ。

 澄んだ空気の中で生活ができるのは確かにありがたい。だが、コロナウイルスに苦しむぐらいなら、ミセモンジを我慢する方がはるかにいい。本当は、どちらもない社会が一番いいのだが。

  (中村彰宏)

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