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上海 コロナ厳罰への同情

2020年08月31日

 「同居する家族全員の体温を毎朝測って、学校に提出しなければ教室に入れません。だから安心です」。3カ月半ぶりに再開した上海市の中学校。体温を記すカードを首にぶら下げた女子生徒を見て気の毒に思った。

 5月にはクラスター感染が見つかった地方の官僚が直ちに更迭され、見せしめ的に処分された。「熱を出した子どもはすぐに隔離して病院に直接運べるシステムを導入した」と校長は得意げに話すが、子どもたちに必要以上に厳しい措置を押し付けて、大人たちが厳罰を逃れようとしているようにも見える。

 上海の日本人中学校は一足先に登校を始めたが、発熱した生徒が出て、PCR検査の結果が出るまでクラスメートと家族全員が自宅で自主隔離になった。厳しい管理のせいで、小学校は日本よりも再開が遅い。「安全」と引き換えに、子どもたちは大事な時間を奪われている。

 世界でいち早く新型コロナウイルス感染を収束させたとアピールする中国。いまだに管理と厳罰を強めることしかできない状況を見るに、この国は永遠にコロナを克服できないのではないかという思いに駆られる。 (白山泉)

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