2020年09月23日
上海市内のアップルストアに駆け込み、人生で初めてiPhone(アイフォーン)を買った。トランプ米大統領のファーウェイへの経済制裁のせいだ。
制裁が発動されてから、ファーウェイのスマホでは、米グーグルのアプリストア「グーグルプレイ」が使えなくなった。「このアプリは最新バージョンにアップロードしなければ使えない」。こうした表示が出たアプリは最新版がダウンロードできないため、常用のアプリが次々と使えなくなっていた。
ファーウェイとしても独自のアプリストアを立ち上げているが、通販やゲーム、短編動画のアプリが中心。日本や欧米で普及しているアプリの多くが扱えない。日本の友人と連絡を取り合うアプリが使えなくなるかもしれない不安から、トランプ氏の制裁を受けないアイフォーンに買い替えた。
ファーウェイの最新モデルのスマホを買ってから1年足らず。米中摩擦のあおりを食らって再びスマホに大金をはたくのは悔しい。アイフォーンに買い替えたことでトランプ氏の「ディール」に手を貸してしまったと思うと、二重の意味で悔しかった。 (白山泉)