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ワシントン 差別撤廃へ熱き筆跡

2020年10月31日

 米国で女性参政権が認められて100年の節目を迎えた今年、非白人女性として初の連邦下院議員となった日系三世のパツィー・ミンクの軌跡を追っている。
関係者の証言はもちろん、ワシントンの米議会図書館の資料からは、人種差別、性差別と闘ったミンクの姿が浮かび上がる。

 例えば封筒の裏表に走り書きした演説草稿メモ。「一部の国民にチャンスを与えるだけで、米国は千載一遇のチャンスを得られる国だと胸を張れるだろうか」。ケネディを大統領候補に選んだ1960年の民主党大会で、人種差別撤廃を強く訴えた演説は大反響を呼び、その後の下院議員当選につながった。

 ミンクの死後、親族などから提供された資料は90万点近くに上った。その整理作業を主導した同図書館の歴史学者マーガレット・マカラーさんは「資料からミンクの声が聞こえてきた」と話す。「手書きのメモは演説まで時間がない中、近くの封筒をつかみ取って急いで書いたのだろう。彼女は演説のほとんどを自分で書き上げていた」

 資料は約2700箱のボックスに整理されているという。聞かなければならない声はまだたくさんある。 (岩田仲弘)

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