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英エディンバラ 降ろされないEU旗

2020年12月30日

 「周りのみんなが言います。『英国から独立するぞ』って」

 10月下旬、英スコットランド地方エディンバラを訪ねた時、土産物店の女性店員から聞いた。女性は中国出身。スコットランド人男性との結婚を機に渡った現地で、独立機運の高まりに驚いたという。

 戦火を交えたイングランド地方と統合して300年超。独立機運は1月末の欧州連合(EU)離脱で高まった。スコットランドでは4年前の国民投票で6割超が離脱に反対するなど、親EU派が多いからだ。さらに、新型コロナウイルスへの対応が後手に回った英政府への不満が、独立支持に拍車をかけている。

 英BBC放送によると、6月からの世論調査では平均54%が独立に賛成。地域政党は来年春のスコットランド議会選で大勝し、独立の賛否を問う住民投票の実施を政府に迫る計画だ。

 土産物店の後、議会棟前へ行った。スコットランド、英国の旗とともに、既に離脱したEU旗も掲げられていた。掲揚をやめないのは「スコットランドを故郷とするEU市民との連帯のしるし」などの理由。はためくEU旗に、独立を目指す大勢の決意を感じた。 (藤沢有哉)