2021年01月16日
枯れ山水の庭園をロシア人の子どもらが駆けていく様子は、何とも不思議だった。
モスクワ北西部の住宅街に、神社仏閣を模した「日本広場」がお目見えした。市が整備した憩いの場。ロシアメディアでも、話題になっている。
鳥居形のブランコがあったり、建物に皇室の「菊の御紋」がちりばめられていたり。日本人の目線で見ると、首をかしげてしまう意匠もあるが、よくぞここまで手の込んだ広場を造ったものだと感心させられる。
市によると、広場のコンセプトはクリミア半島やインド、フランスなどいくつかの候補があったが、住民投票で日本が1番人気だったという。
広場に来ていた会社員のタチアナさん(28)は「うわさに聞いたとおりのすてきな空間」とはしゃいでいる。年金生活のリュドミラさん(66)は「日本に行くのが夢」とにっこり。
広場は新型コロナウイルス禍にもかかわらず、9月のモスクワの市制記念日に間に合わせようと造り上げられたという。ロシア人の日本への憧れを知ってもらえたらと、せんえつながら小欄にご紹介まで。
(小柳悠志)