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韓国・坡州 北朝鮮眺めて考えた

2021年01月19日

 「あ、人が見える」。隣で大きな双眼鏡をのぞき込んだ子どもがはしゃいでいる。私ものぞいてみると、田んぼでわらのようなものをトラックの荷台に積み込んでいる人たちが見えた。

 ソウルから北西に車で約1時間ほどの坡州(パジュ)市にある「烏頭山(オドゥサン)統一展望台」。漢江(ハンガン)と臨津江(イムジンガン)が合流する地点の高台に立ち、川をはさんだ約2キロ先は、北朝鮮だ。新型コロナウイルスの影響で、週末の観覧は予約が必要だが、11月上旬に足を運ぶと大勢の観光客らが訪れていた。

 見渡せるのは、川沿いに田畑が広がる農村地帯。双眼鏡のレンズ越しで鮮明ではないが、平屋が集まった地区があり、日本でもヒットしたドラマ「愛の不時着」に登場する集落の雰囲気にどこか似ている。住民が行き交い、バスや小学校だという建物も見えた。

 展望台の職員によると、「丘の向こうにも村があり、4000人ほどが住んでいる」という。こんなに近くにいながら行き来もできず、暮らしの実情はうかがい知れない。

 「彼らはどんな思いでこちらを眺めているのだろう」。農作業に励む北朝鮮住民の姿を見ながら考えた。 (中村彰宏)

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