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中国・文昌 海を越える海南鶏飯

2021年01月25日

 「シンガポール料理の海南鶏飯(チキンライス)って、食べたことある? 文昌が発祥なんだよ」。中国南端の海南島にある文昌を訪れた際、現地で知り合った会社員、凌敏濤(りょうびんとう)さんは誇らしげに語った。

 日本のエスニック料理店で食べた味を思い出した。「海南」は南国の意味なのかと気に留めなかったが、海南島(海南省)の海南とは知らなかった。

 海南島北東部にある文昌は人口50万人ほどの街で、先祖の多くは中国本土の福建省などから移り住んできた。さらに19世紀ごろから多くの文昌人が東南アジアに移住し、華僑となったという。

 特にシンガポールは文昌にルーツを持つ人が多い。文昌では農家が必ずといっていいほど鶏を飼っており、「文昌鶏(チキン)」が名物料理。シンガポールに移住した文昌人が、故郷の料理を懐かしんでアレンジしたのが海南鶏飯というわけだ。

 「実家の隣に住んでいた親戚一家もタイに移住して帰ってこず、空き家になったままだ」と凌さん。「少しさみしいけど、文昌の人間は海の向こうに夢を求めて出ていく性格なんだよ」と笑った。 (坪井千隼)

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