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カイロ ロバの街 発展の先は

2021年04月02日

 先日、カイロ市内の動物保護施設の取材をした。けがをしたり飼い主に捨てられたりして保護されたイヌやネコなどが広い敷地内で、のんびりと暮らしていた。驚いたことに、「捨てロバ」も4、5頭いた。

 ロバが捨てられるのは、飼い主が逮捕された場合が多いという。路上で果物や野菜を売る露天商は、商品を載せた荷台を引くのにロバを使う。違法営業などで飼い主が逮捕されるとロバが行き場を失い、警察から施設に引き取り依頼が来るという。

 カイロは首都だが、現在でもロバが重用されている。車に交じって荷台を引きながら道路を走るロバを見ると、エジプトのたくましさを強く感じる。ただ、外国人から見るとエキゾチックな光景も、エジプト人の中には「恥だ」と嫌がる人もいる。

 人口1億人を突破し、さらなる発展を目指すエジプト。首都では地下鉄延伸計画が進み、地方と首都圏をつなぐ道路開発にも力が入る。発展を目指す側には、途上国のイメージが強いロバは「恥」と映るのだろう。ただ、開発を急ぐあまり個性を失った街もある。「らしさ」を生かしながら成長していってほしい。 (蜘手美鶴)

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