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ソウル 増えるパーマキッズ

2021年05月25日

 ソウルで美容室に散髪に行くと、ほぼ毎回、幼稚園児や小学生くらいの子どもたちがパーマをかけられている姿を見る。

 小3の娘の母親である知人の韓国人は「大流行のパーマキッズ。うちの娘の同級生でも2~3割はいる」という。近年は日本の学校でも多様な髪形が許容されるようになりつつあるが、韓国の子どものパーマ率は日本より明らかに高そうだ。

 他人のお子さんの髪形選びに口を出すのは、やぼかもしれないが、成長途上の頭皮がパーマ液で傷つかないか心配になる。

 先日、書店で「パーマルル・ヘッヌンデ」という題の絵本を見つけた。日本語で「パーマをかけたけど…」という意味だ。

 小学校入学を控えた男の子が美容室で髪の毛にパーマをかけられる。ママは愛息の背の低さを心配して、頭をモコモコにして高く見せたいと考えた-。

 そんな物語を読み、韓国の親たちは、単純にわが子をかわいく見せたいという理由のみで、パーマをかけるわけではないと、知る。パーマキッズ増殖の背景に、学歴や収入に並び身長など外見を「スペック」と称して重視する社会の雰囲気があるのかもしれない。 (相坂穣)