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ワシントン 壁に穴開けても平然

2021年05月30日

 私が借りている部屋で「ナイフを貸してくれ」と言うので、何に使うのかと不思議に思いつつ渡すと、彼は石こう製の壁に突き立てた。「ちょっと待ってくれ」と止める間もなく、「ドン」と鈍い振動が響く。壁に穴を開け、中からケーブルテレビの配線を引っ張り出している。

 入居した際、ケーブルテレビの配線が壁の中で切れていたため映らなかった。マンションの責任だと思い、管理人に修理を求めた。が、ここは米国。マンション側とケーブルテレビ業者が責任を押しつけ合って話が進まず、なぜか私が業者に追加料金を払って工事してもらうことになったのだ。

 ここまででも、何ともトホホな展開。そのうえ、壁に穴を開けられるとは思わなかった。彼は配線を直した後、穴を隠すようにカバーを取り付けたが、本来のテレビケーブルのカバーの横にもう1カ所増えた形になった。

 日本の感覚で言えば、マンションの敷金に響くだろう。が、ここは米国。マンションの管理人に恐る恐る報告すると、「テレビが映って良かったわね」と、あっけらかんとしていた。 (吉田通夫)

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