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モスクワ 「セクシー」やっぱり変?

2021年06月02日

 モスクワのメディアは外国の出来事に耳をそばだてている。対立する国から流れてくる、政界の珍発言を取り上げるのが大好きだ。

 この春、目にしたのはウクライナの与党党首の発言。「セクシー(SEXY)かつスマート(SMART)な党を目指す」と言ったそうで、ロシアメディアの取り上げ方は、ちゃかすような雰囲気がぷんぷん。

 「ウクライナの政治家は英語かぶれで、観念的な言葉を使いますなぁ…」と言わんばかり。当の党首は“セクシー”を「魅力的な」、“スマート”を「汚職のない」という意味で使ったようだ。

 さてセクシーといえば?

 小泉進次郎環境相が思い出される。「気候変動問題に取り組むことはセクシー」と語り、記者団に真意を問われると「それを説明すること自体がセクシーじゃない」と言って話題になった。

 小泉氏の語法がウクライナに波及したのだろうか。あるいは“セクシー”は時代の先を行く表現だったのか。ともあれ表現の一つで、外国でもさまざまに報じられる。日本の要人の方々はご注意を。 (小柳悠志)