2021年09月28日
「日本は化粧、韓国は美容整形、中国は美図秀秀」。日系企業に勤める中国人女性の東アジア比較論を聞いて笑った。それぞれが得意だったり、人気のある技術を挙げているが、中国の「美図秀秀」は画像修整に使われるアプリを指す。
たしかに中国のネット上には、明らかに画像修整した顔写真があふれている。色が白く、異様なまでに目が大きくてあごが小さい。韓国人アイドルを極端にしたような容姿。年齢どころか、知り合いであっても誰だかすぐには分からない。修整しすぎではないかと感じる。
そんな感想を先の中国人に話すと、「日本人も化粧を隠さないし、韓国人も整形を隠さない。それと同じでは」と話す。実際、中国のネット上でも他人の写真を「修整しすぎ」などと批判する人は見たことがない。
背景には、他人の容姿に無頓着な中国人のおおらかさもありそうだ。「あの人の服はおかしい」などと他人の装いをとがめたりはせず、おのおのが他人の目を気にしないで自分が着たいものを着る。ネット上でも、なりたい自分になるまで修整する。やりすぎなときもあるが、それも中国らしい。 (中沢穣)