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パリ テロ被害者こそ 寛容

2021年10月14日

 今月上旬に公判が始まった2015年11月のパリ同時多発テロ事件の遺族団体副会長で、娘を失ったパトリシア・コレアさんは取材に「難民には申し訳ないけれど」と前置きしながら、率直な気持ちを語った。パリ同時テロも情勢が悪化したシリアからの難民に紛れたイスラム過激派が引き起こしたからだ。

 だが、自身がパリ同時テロに遭遇した被害者のクリストフ・ノダンさん(45)は「難民とテロは関係がない。人道面から受け入れるべきだ」と言い切った。「私の周りのテロ被害者でアフガン難民の受け入れに反対する人は誰もいない」とも。

 両者の違いはどこから来るのか。そう思ったところにノダンさんが言った言葉に納得した。「テロに実際に遭遇した被害者と肉親を亡くした遺族とは、考え方に少し違いがあります」

 遺族が不安を抱くことを否定はできないと思う。それよりも、難民や移民への反感が高まる仏社会の中で、テロ被害者がそうした感情に流されていないことに救いを感じた。 (谷悠己)

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