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バンコク コーヒーに夢を託す

2022年01月18日

 バンコク中心部のオフィスビル。商業エリアの一角で、極彩色の民族衣装に身を包んだ10人ほどの若い男女が、太鼓や鉦(かね)を威勢よく打ち鳴らし始めた。場違いな空間に、女性会社員たちが足を止めたのはコーヒーショップの開店セレモニーだ。

 北部チェンライの山岳地帯に、少数民族アカ族の貧村がある。若者らが数年前から、付加価値が高い産品として目を付けたのが、気候が適したコーヒー豆だった。「品質には自信があるけど、販路拡大が難しい」とリーダーのサンティカルさん(40)。その足掛かりとして、支援団体とともに大胆にも都心にアンテナショップを進出させた。

 コーヒーは今、タイの都会の若者のマストアイテムだ。通りには米国発祥や地場の大手チェーン、個人経営のスタンドが軒を連ね、通勤時間帯の人気店は大行列。彼らが出店したビルにも、数えただけで10店以上。熾烈(しれつ)な競争が待ち受けるが「私たちの味を知ってもらい、将来は輸出もしたい」と夢は大きい。

 肝心の味は?。文字で表すのは無粋だが、酸味と苦味が武骨に混じった「大地の味」とでも。差別化するには十分。勝ち抜いてほしい。 (岩崎健太朗)

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