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ソウル 希少動物まだ身近に

2022年02月28日

 ソウル市を流れる漢江(ハンガン)近くの緑地で最近、「サック」が目撃されたと韓国人の友人男性が教えてくれた。初めて聞く知らない韓国語。鶏という意味の「タック」の聞き間違えかとも思ったが、やはりサックだった。

 家猫のようだが、丸く小さな耳、灰褐色と斑点交じりの体毛に特徴がある。友人がスマートフォンで写真を見せてくれ、正体がヤマネコだと分かった。長崎県対馬に生息する絶滅危惧種の「ツシマヤマネコ」は同系種で、10万年前に陸続きだった大陸から渡ってきたとされる。

 数年前、対馬を旅行し、半世紀前に300匹いたヤマネコが、環境悪化などで、100頭ほどに激減したと知った。国道沿いに、ヤマネコとの事故防止を呼び掛けるポスターが貼られていた。

 「韓国民の多くはまだサックに関心がない。生息地も知らない」。友人は自嘲気味だが、韓国の環境当局も近年、種の保存に力を入れる。昨年11月には、ソウル市営の動物園で繁殖したヤマネコのつがいが、東京の井の頭動物園に寄贈された。日韓は歴史問題で対立を深めているが、自然分野で隣国ならではの共通点を生かし、協力を深めていけたら。 (相坂穣)

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