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英スタッフォードシャー 窯業の地で頂くお茶

2022年03月01日

 地平線まで広がる緑の丘と羊の群れを眺めながら、ロンドンから電車で2時間。渡英1年目の年末年始は、北イングランドのスタッフォードシャーに住む英国人の友人が「新型コロナウイルス禍で1人で年越しは寂しかろう」と自宅に招いてくれた。

 予備知識なしに訪れた土地だが、品の良い庭付きの家々が並び豊かな印象だ。「主な産業は?」と聞くと「ポタリー(窯業)」だという。有名なウェッジウッドの創業の地で、多くの陶磁器工場があるそうだ。早速、友人が地元で人気のアフタヌーンティーに連れて行ってくれた。

 3段のトレーにケーキ、サンドイッチ、スコーンが並び、どれもほっぺたが落ちるおいしさ。ミルクティーはミルクを入れるのが先か紅茶が先か、スコーンに塗るのはクリームが先かジャムが先か、英国人の間では長い論争があるそうだ。

 友人宅でも滞在中、すてきな陶磁器で毎日温かなミルクティーと焼き菓子をたっぷりいただいた。いい食器で味わう食事は一層おいしい。友人の3歳の息子との交流も楽しく、時を忘れて癒やされた。ロンドンに戻って体重計に乗り、頭を抱えている。 (加藤美喜)