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北京 五輪後の隔離部屋で

2022年05月13日

 北京冬季五輪が閉会しても、会場内のホテルから車で十五分の場所にある自宅に直接帰ることができない。五輪関係者を通じて海外から新型コロナウイルスが「持ち込まれる」のを防ぐため、郊外の隔離施設で一週間、その後は二週間、自宅での健康観察を求められた。

 隔離施設では扉に警報器が仕掛けられ、開けると大きなブザー音が鳴る。扉を開けるのが許されるのは一日三回、弁当が届いたときだけ。シャワー室の排水溝から強烈な悪臭が漂い、部屋の四隅に虫の死骸が転がっている。このような環境に閉じ込められるのは正直、耐え難い。

 隔離者への配慮か、部屋の張り紙に「インターネットや友達とのビデオ通話などで心の安定を整えてください。精神に異常を来したら医師と電話できます」と書かれていた。忠告通り、オンラインヨガやスマホのカラオケアプリなどを実践した。

 五輪会場では二十五日間続けてPCR検査を受け、「世界一安全」だったはずだ。そこから出るのになぜ隔離が必要なのかと聞いても「安全を保証するため」としか返事がない。極端でヒステリックなゼロコロナはまだ続きそうだ。 (白山泉)

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