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米アーリントン 送金アプリにも余波

2022年05月24日

 知人とウクライナ料理を食べようと、バージニア州アーリントンのレストランに入った。ロシアがウクライナに侵攻し、民間施設なども攻撃されているようなので、ウクライナのためになることはないか、と思い立った。

 オーナーはウズベキスタン出身だったが、ボルシチや、鳥肉を揚げるなどしたウクライナ料理を堪能した。ウクライナ製のザクロジュースも買った。

 料金はいったん私が支払い、知人は半額を銀行の送金アプリで振り込んでくれた。アプリには送金先にメッセージを添える機能があり、知人はウクライナ料理の代金という意味で「For Ukraine」と書き込んだ。すると?。

 後日、知人のもとに、銀行から「何のための振り込みか」と連絡が来たという。アプリは頻繁に使っているが、こんなことは初めてだった。

 米国はロシアへの金融制裁の一環として、ロシアが一方的に独立を承認した地域への投資を禁じている。知人の説明で納得してくれたようだが、いいかげんかと思っていた米国の銀行のチェックは意外と厳しいのだなと感じた。 (吉田通夫)