【本文】

  1. トップ
  2. コラム
  3. 世界の街
  4. ヨーロッパ
  5. ポーランド・プシェミシル 震える義勇兵 本心は

ポーランド・プシェミシル 震える義勇兵 本心は

2022年06月14日

 ウクライナとの直通列車が往来するポーランド南東部のプシェミシル駅。ロシアの侵攻から逃れた避難民が降りた後、ウクライナに折り返す列車に乗るために列を作る人たちがいた。

 ひときわ大柄な男性に入国理由を尋ねると、「当然、戦うためさ」と威勢のいい答え。旧ソ連構成国ジョージア出身のゲオルギさん(25)は外国人義勇兵として戦地に向かう途中だった。

 二〇〇八年の南オセチア紛争でロシア軍の侵攻を受けたジョージア。「ウクライナも苦しめられるのを見て黙っていられなかった」と話すゲオルギさんだが、従軍経験はないという。怖くはないか聞くと「ジョージア人は何も恐れない」と笑った。

 だが、両親から掛けられた言葉を問うと「実は、ウクライナに行くとは言っていない。無事に帰れたら報告する」とポツリ。「今日はとても寒い」と言いながら、体を震わせ始めた。

 持参していた携帯カイロを渡すと「寒かったから助かる」と言って受け取ったゲオルギさんの目元は、赤く潤んでいた。止まらない体の震えが寒さからか武者震いなのかは分からなかったが、彼の幸運を祈らずにはいられなかった。 (谷悠己)

ぶらっ人お薦めツアー

    現在この情報はありません。