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ワシントン 自然の摂理まざまざ

2022年08月04日

 ワシントン郊外にある築60年以上のわが家は、塀のあちこちに穴が開いている。大家さんに修理を頼むほどでもないのでそのままにしておいたら、穴から野生のリスやウサギが庭にやってくるようになった。リスは木の上で仲間と戯れ、ウサギは地面の物を食べたりしている。

 ホワイトハウスから少し車を走らせるだけで豊かな自然に出合えるのは、ワシントンの魅力の一つ。国内外の政情に目まぐるしく対応する政府関係者の多くが郊外に住むのも、家では自然の中でゆっくり過ごしたいという思いの表れかもしれない。

 自然の多さゆえに、見たくない光景もある。車にはねられて死ぬ動物たちだ。毎日、通勤に使う道のどこかでアライグマやリスの死骸を見かける。行政は大型動物しか引き取らないそうで、小型動物はどうするのかと知人に聞いたら「他の動物が食べるんです」。

 半信半疑でいたら、はねられて道路の中央分離帯で死んだシカを出勤途中に見た。帰り道、十数羽のカラスが死肉をついばみ、数日後には見事に骨と皮だけに。自然の摂理をまざまざと見せつけられ、あぜんとするしかなかった。 (浅井俊典)

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