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北京 市民交流回復を願う

2022年11月07日

 「今年は中国と日本の国交50年だが、中国の市民の対日感情はあまりよくない。新型コロナウイルスの影響でほぼなくなった日本観光が復活すれば、状況は変わるのだろうけど」。日本のアニメ好きだという、北京の中国メディア記者は語る。

 コロナ禍前の2019年までは毎年、大勢の観光客が日本を訪れていた。「歴史問題で日本に悪い印象を持っていても、実際に日本を旅行したり、家族や友人から旅行の話を聞いたりすることで、考えが変わった人は多かった」と記者は話す。

 だが20年1月に湖北省武漢で新型コロナが拡大。日中の観光客往来は事実上途絶えた。女性会社員、張さん(42)は、「長い間、日本を含め海外旅行に行っていない。コロナ政策が緩和され日本への旅行が容易になれば、すぐに行きたい。同じ思いの友人も多い」と話した。

 米中対立が激化する中、日中も政府間レベルで、つばぜり合いが続く。だがもし観光など市民交流が盛んだったなら、状況は異なっただろう。日本の将来の安全保障の観点からも、早くコロナ禍が過ぎ去り、市民が交流し理解を深める機会が増えてほしいと願う。 (坪井千隼)