ジャンル・エリア : 岐阜 2008年09月30日
昨年1年間の県内の観光客数は5284万人(前年比4・9%増)で、同じ基準で統計を取り始めた1997年以降で最高を記録したことが県観光レクリエーション動態調査で分かった。一方、消費額が大きい宿泊客数の減少には歯止めがかからず、課題は残った。
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昨年は県が10-12月にJRグループ各社と大型観光キャンペーンを進めたほか、JR岐阜駅前の岐阜シティ・タワー43など新規施設のオープンも追い風になったという。
集客数が最も多かったのは426万人の土岐プレミアム・アウトレット(土岐市)。開園後の2000年以来トップだった河川環境楽園(各務原市)は387万人だった。
県内客と県外客の割合はほぼ半々。県外は東海地方が7割近くを占め、近畿、関東、北陸と続いた。外国人の延べ宿泊客数は前年比17・7%増の22万人で過去最高。特に高山市を中心に飛騨圏域で2万9000人増えた。
全体の宿泊客数は前年比0・4%減の431万人とほぼ横ばい。県は「減少傾向に一定の歯止めがかかった」とするが、秋の大型観光キャンペーン効果が大きく、キャンペーンがない08年の見通しは厳しい。
1人当たりの平均消費額は日帰り客の3700円に対し、宿泊客は2万5715円で差は歴然。地域経済を潤す鍵となるだけに、県は「長く滞在してもらえるような地域の魅力づくりが不可欠。観光地と観光地を結ぶ地域間連携も探りたい」としている。
(河原広明)