ジャンル・エリア : 近畿 2008年10月02日

12年ぶりに公開された佐和口多聞櫓。広々とした室内に自然光が注ぐ=彦根城の佐和口多聞櫓で
国宝・彦根城の二の丸にある重要文化財・佐和口多聞櫓(やぐら)が1日、12年ぶりに一般公開された。
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櫓につながる安全な階段がなかったため1996年以降、非公開となっていたが、「井伊直弼と開国150年祭」に合わせ、仮設階段を設置。2010年3月まで公開する。入場無料。
佐和口多聞櫓は、城主を迎え入れ、敵を迎え撃つ表門に通じる重要な城門「佐和口」を囲むように建つ。
防火や防弾のため、壁は竹の骨組みの上に、漆喰(しっくい)などが塗り重ねられ、窓の格子は鉄砲が備えやすいように形作られてある。窓からは、いろは松に沿った登城道と外堀が見通せる。
建立時期は分かっていないが、彦根城がおおむね完成した元和8(1622)年までに建てられたとされる。明和4(1767)年に火災で焼け、現在の建物は、その2-4年後に再建された。
(伊藤弘喜)