ジャンル・エリア : 石川 2010年12月10日

搬出される「能登國」の大書=輪島市塚田町で
生誕100年で来年記念展
輪島市塚田町のキリコ会館が所蔵する日本習字の創設者・原田観峰(1911~95年)の大書「能登國」が、来年の観峰の生誕100年記念展に展示されることになり、9日、同会館から搬出された。(小塚泉)
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作品は、同館の1979(昭和54)年のオープン以来、キリコの文字として来館者の目に触れてきた。一文字の大きさは縦、横各2メートルで、観峰が生涯に書いた文字では最大。同館以外での展示は初めてだという。
観峰は戦後の混乱期に幼稚園や保育園を開設し、「正しい文字 美しい文字」を唱えて書を通じた教育の普及に努めた。キリコ会館を運営する稲忠グループの稲垣民夫会長の義妹、鹿山秋江さん(七尾市在住)が観峰の弟子だった縁から、会館のオープンに合わせて揮毫(きごう)した。
搬出には、鹿山さんや日本習字教育財団の企画編集部企画課中尾茂さん、輪島、穴水の同財団雪月花支部講師の倉洋子さんが立ち会った。
記念展は、日本習字教育財団が来年2月の名古屋を皮切りに、東京、京都、札幌など全国9会場で開き、その目玉として「能登國」の文字が展示される。稲垣会長は「能登の祭りをPRできる機会でもあり、うれしい」と喜んだ。