ジャンル・エリア : 岐阜 2011年01月11日

フクロウの風切り羽を応用したパンタグラフ(左)などが並ぶ会場=各務原市川島笠田町のアクア・トトぎふで
生物の持つ機能を道具や機械に応用した事例に光を当てる特別企画展「自然に学べ! 生きものに学べ!!」が3月13日まで、各務原市川島笠田町の県世界淡水魚園水族館「アクア・トトぎふ」で開かれている。1月11日は休館。
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生物を技術開発の参考にする手法は「バイオミミクリー(生物模倣)」と呼ばれ、ハチの巣の断面のように正六角形を並べて強度を生む「ハニカム構造」などが当てはまる。今回は開発企業などの協力も得て、14の事例を取り上げた。
実際の製品や模型と“元ネタ”の実物や写真を並べて展示。とがったカワセミのくちばしをまねた新幹線500系の車体や、消音効果のあるフクロウの風切り羽に着想を得たパンタグラフ、蚊の口を参考にした痛みのない注射針など、各分野の技術を紹介している。
炭酸カルシウムなどの層が重なり硬質になるアワビの貝殻といった今後の活用が期待される性質にも注目。担当者は「模倣した技術者の発想にも驚かされる。自然界と人間のかかわりについて考えてもらえたら」と話している。
(久下悠一郎)