ジャンル・エリア : 甲信越 2011年02月09日

太鼓やかねの音に合わせ、無病息災を願いながら地区内を練り歩く「事の神送り」=飯田市上久堅で
飯田市内で「事(こと)の神送り」と呼ばれる伝統行事が始まった。厄が付いたとされるササなどを順に別の地区に渡しながら無病息災を願う催事で、8日にあった同市上久堅の蛇沼地区では「事の神を送れよ」と唱える声が響いた。
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約400年前から伊那谷一帯に伝わるとされる。同地区では、住民ら約20人が隣の地区から渡されたササや、わらとヒノキで作ったみこしを持って1.5キロほどの道のりを太鼓などをたたきながら練り歩き、さらに隣の平栗地区に渡していった。
引き継いだ後は、自宅に帰るまで後ろを振り返ってはいけないとの言い伝えがあるという。
これらの地区を巡ったササなどは9日、喬木村境まで運ばれ、「厄を追い出す」という意味を込めて谷に投げ入れられる。
(今泉慶太)