ジャンル・エリア : 三重 2011年07月21日

花と美術がマッチしている「クレマチスの丘」
四季咲きなど200種も
静岡県長泉町は、クレマチスの苗木の全国シェアが60%を占める日本一の産地。富士山麓の豊かな土地と気候が優美な花を育んでいる。標高260メートルにある「クレマチスの丘」は、約8万平方メートルの園内に約200種2000株が植栽され、四季と共に移り変わる様が楽しめる。
今、剪定(せんてい)を終えた四季咲きの品種が再び開花する時期を迎えつつある。まだ寂しいが、青々とした芝生やフロックス、ルドベキアなどの宿根草が出迎えてくれるほか、同丘には「ベルナール・ビュフェ美術館」「ヴァンジ彫刻庭園美術館」「IZU PHOTO MUSEUM」などがあり、3館で「富士と東海道」をテーマに企画展を開催中(8月30日まで、フォトミュージアムは9月4日まで)。
企画展は、ビュフェ美術館で歌川広重の東海道五十三次の浮世絵と棟方志功の東海道棟方板画、水木しげるの妖怪道五十三次など。フォトミュージアムには幕末から昭和初期に撮影された富士山の写真、印刷物を。彫刻庭園美術館では現代美術作家2人の東海道新風景と題した絵画などを展示している。
娘が静岡県三島市に住み、訪ねたついでに寄ったという川崎市の夫婦は、「入園しようか迷ったが、入って良かった。花も美術も庭も手入れが行き届き素晴らしかった」。

雰囲気のいいイタリアンレストラン
花と美術に酔いしれた後は、自然とアートに囲まれた園内のイタリアンレストラン「リストランテ プリマヴェーラ」で「ヴォーノ!」(うまい)。地元野菜と魚を中心とした創作料理が堪能できる。もちろんワインも。オープンガーデンに面した席を抜ける風が気持ちよく、時のたつのを忘れさせてくれる。
▼メモ クレマチスの丘は新幹線三島駅から無料送迎バスで約25分。マイカーは東名・沼津ICから約5キロ。無料駐車場あり。開館時間は午前10時~午後6時(9月からは午後5時まで)、水曜休み。入園料(クレマチスガーデンとヴァンジ彫刻庭園美術館)は大人1200円、高校大学生800円、小中学生500円。ほかの2館も観覧できる共通割引入園券あり(電)055(989)8787。全般の問い合わせは、(電)052(262)7471=静岡県名古屋観光案内所
(中日新聞夕刊 2011年7月21日掲載)