ジャンル・エリア : 石川 2009年11月18日

世界無形遺産登録を記念して開く「奥能登のあえのこと展」の準備に当たる職員=輪島市文化会館で
輪島できょうから
奥能登地方の農家に古くから伝わる農耕神事「あえのこと」が今年九月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録決定(世界無形遺産)したのを記念し、輪島市教委は十八日から、市文化会館二階展示室で「奥能登のあえのこと展」を始める。十二月十五日まで。入場無料。(石本光)
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十七日は、市教委文化課の職員が展示室で準備作業をした。あえのことをよく理解できるようにと、神棚の前に輪島塗のごぜんに乗せた供え物やかみしも姿の人形を設置、さらに輪島市をはじめ、能登町、珠洲市でのあえのことの様子を撮影したパネル写真約三十枚を飾り付けた。
あえのことは、田の神様夫婦に、豊作を祈り、感謝する神事で、「あえ」は「饗応(きょうおう)、もてなし」の意味、「こと」は「神事」を表す。
毎年十二月五日は豊作を感謝し、寒い冬の間休んでもらうために家の中に招き入れ、二月九日には豊作を祈願して田に送り出す。その際には、いずれも山海の珍味をごぜんに並べてもてなす。