ジャンル・エリア : 福井 2012年07月30日

涼しげな色合いの青磁の器が並ぶ会場=福井市の愛宕坂茶道美術館で
透明感があり、涼しげな色合いの青磁の器を紹介する企画展「青磁の魅力」が、福井市足羽1丁目の愛宕坂茶道美術館で開かれている。9月23日まで。
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中国の南宋から明代の作品や、朝鮮半島で焼かれた高麗青磁、江戸時代の日本の青磁古九谷など、26点を展示。中でも珠光青磁茶碗(ちゃわん)は、黄褐色で青磁としては発色が悪いが、わび茶の祖と言われる室町時代の茶人・村田珠光が「茶が映える色」と評価したとされ、珍重されてきたという。
一口に青磁と言っても、しっとりとした淡い青や、緑がかった落ち着いた色など、色味は作品ごとにさまざま。高麗青磁は中国の青磁よりも色合いが優美で、形も薄くきゃしゃであるなど、焼かれた地域や時代によって特徴がある。花入れの耳が、コイの形だったり象の鼻の形になっていたり、という遊び心も魅力だ。
夏の情景を詠み込んだ短冊なども並んでいる。入館料100円。
(林朋実)