ジャンル・エリア : 甲信越 2008年12月29日

みやびやかな屏風を眺める人たち=松本市美術館で
みやびやかな屏風(びょうぶ)を集めた企画展「初春の屏風展」が、来年1月18日まで、松本市美術館で開かれている。
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松本の商家ではかつて、祭りなど晴れの日に屏風がよく飾られていたという。初春に合わせて伝統の屏風を楽しんでもらおうと、同館が企画した。
会場には、松本地域の民家の所蔵品、同館の所蔵品合わせて25点が並ぶ。信州ゆかりの作家が中心で、描かれているのは花鳥風月や山々の景色、歴史絵巻などさまざま。
明治、大正期に活躍した書家、画家の近藤東来の屏風「花鳥山水図」は、山水の絵柄と花鳥の絵柄が交互に描かれている。屏風を折ると、ある方向からは山水ばかりが、また反対の方向からは花鳥ばかりが見える工夫がほどこされており、興味深い。
(坪井千隼)