ジャンル・エリア : 山 | 芸術 | 静岡 2013年07月03日

区役所のロビーに展示された「晩秋」=2日、静岡市清水区役所で
富士山の世界文化遺産登録を記念し、静岡市は2日、皇太子妃雅子さまの祖父でチッソ元社長の故江頭豊さんが富士山を描いた油絵「晩秋」の展示を清水区役所で始めた。5日まで。
富士市の病院に入院していた江頭さんが、死去する1年前の2005年に描いた。雅子さまの母の小和田優美子さんと親交のある島田市御仮屋町の有本格(いたる)さん(84)が所有している。静岡市清水区の景勝地「三保松原(みほのまつばら)」が、富士山の構成資産からの除外勧告を受けながら最後は登録されたのを祝福し、有本さんが展示を申し出た。
有本さんは2月から、県庁や島田市立図書館など各地に「晩秋」を貸し出している。県内は清水区役所が最後で、その後は山梨県の山中湖村と忍野村で展示される。「三保松原の逆転登録は素晴らしいこと。富士山の大切さを感じてもらい、美しい風景を後世に残してほしい」と話している。