ジャンル・エリア : 文化 | 近畿 2013年07月16日

展示された御堂関白記の複製品=東近江市の近江商人博物館で
平安貴族、藤原道長(966~1027年)の自筆日記「御堂関白記」(国宝)の複製品が、東近江市五個荘竜田町の近江商人博物館で展示されている。御堂関白記が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録決定されたのを記念し、市観光施設「近江商人屋敷藤井彦四郎邸」の所蔵品を初めて公開した。8月18日まで。
御堂関白記は、道長が995年から1021年まで記した日記で、全36巻のうち14巻の自筆本は近衛家が設立した京都市の陽明文庫に残る。
展示された複製品は、1936(昭和11)年に立命館大学が創立35周年記念事業として複製した一組。明治-昭和にかけ活躍した近江商人、藤井彦四郎邸に保管されていた。
「博物館の蔵出し逸品」として企画した林純学芸員(58)は「平安貴族の生活ぶり、政務や儀式、和歌など細かく記してある。世界記憶遺産の登録が決まったタイミングに多くの人に見てもらいたかった」と話した。
富士山の世界文化遺産登録決定に合わせ、同じく藤井邸所蔵の小野竹喬(1889~1979年)の日本画「三保の富士」も紹介している。入館は大人200円、小中学生100円。16日と月曜休館。
(前嶋英則)