ジャンル・エリア : 三重 | 歴史 2013年09月02日

重陽の節句で営まれた「菊合わせ」の様子が再現された会場=明和町斎宮のいつきのみや歴史体験館で
平安貴族が不老長寿を願った「重陽(ちょうよう)の節句」を紹介する企画展示が1日、明和町斎宮のいつきのみや歴史体験館で始まった。16日まで。
平安時代、奇数は「陽数」といわれ、中でも最もめでたいとされた数字の9が重なる9月9日を「重陽」と呼んだ。菊が咲く季節と重なることから「菊の節句」とも呼ばれ、菊と長寿に関するさまざまな行事が営まれた。
そのうちの1つ「菊合わせ」は、菊を観賞しながら和歌を詠みあい、長寿を祈ったとされる。会場には、みやびなうちぎを着た平安貴族が、菊の花を手に歌の技量を競った様子が再現されている。
ほかにも、菊の夜露と香りを吸いこませた綿で身を清めたとされる「菊の着せ綿」など、重陽の節句にまつわる6つの行事を、計10個のパネルで紹介している。
(吉野淳一)