ジャンル・エリア : まちおこし | 岐阜 2014年10月31日

幻想的な雰囲気を演出する坂折棚田のライトアップ=恵那市中野方町で
「日本の棚田百選」で知られる恵那市中野方町の坂折棚田で、ライトアップが始まった。秋は初の取り組みで、11月8日まで。日没から3時間ほど、刈り入れの終わった棚田のあぜ道に1800個の発光ダイオード(LED)ランプがともる。坂折棚田保存会の田口譲理事長は「市の新たな魅力になれば」と期待する。
ランプは太陽光で蓄電し、夜になると自動で点灯する。ピンクと黄色が30分ごとに変わる。
保存会は毎春、「田の神灯(ともしび)祭り」を催し、あぜ道にろうそくをともしている。祭りは1日のみで、訪れる人からは長期の開催を望む声が出ていた。
ろうそくは点火に手間がかかるため、石川県輪島市の白米(しろよね)千枚田のライトアップも参考に、市の事業を活用してランプを購入した。
棚田のオーナーら25人で設置。1時間半ほどで棚田3ヘクタールの半分ほどのあぜ道に刺し、市の公式キャラクター「エーナ」も形作った。観光客の反応をみて、次年度以降の規模拡大を考える。
田口理事長は「多くの人に棚田の美しさを感じてもらい、保全への理解につながれば」と話した。(問)保存会事務局=0573(23)2032
(生田貴士)