ジャンル・エリア : 三重 | 展示 | 芸術 2016年02月15日

熊野古道を描いた油彩画と制作風景を紹介する写真のスライドショー=尾鷲市の県立熊野古道センターで
尾鷲市向井の県立熊野古道センターが昨年6、9月に開いた絵画講座「油彩で熊野古道を描く」の受講生による作品展が13日、同センター特別展示室で始まった。尾鷲、熊野の両市と紀北町の受講生計9人が、自分の筆で郷土の世界遺産の魅力を発信しようと、制作に励んだ。
講座は全4回。熊野市の観音道は写真を参考にして描き、丸山千枚田は直接出向いてスケッチや彩色をした。会場にはつづら折りの峠道と観音石像をバランス良く配置した1枚や、稲刈りが終わった秋の棚田で赤いヒガンバナが彩りを添えている作品など、18枚を展示している。
講座は、津市で絵画教室を開く伊藤清和さんと紀北町の画家大西佐奈さんが講師を務めた。2人は筆の使い方や印象的な構図について解説。「茶色と緑はそのまま使わないで」と色を塗り重ねて自然な木々の風合いを出す技法を指導した。会場ではデジタル表示の写真立てを使い、講座の様子をスライドショーで紹介している。
センターは2016年度も6月と9月に講座を開く予定で、4月から受講生を募る。担当職員は「絵画には写真とは違う味がある。展示されている絵を見て興味を持ったらぜひ挑戦を」と参加を呼び掛けている。
展示は3月31日まで。期間中無休。(問)熊野古道センター=0597(25)2666
(浅井貴司)