ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 石川 2016年05月16日

「美術的な視点でギターをみてもらえれば」と話す近信濃さん=金沢市辰巳町で
小松市のギター職人近(こん)信濃さん(47)が手がけたクラシックギターなどの展示会が、金沢市辰巳町のカフェ「cowry coffee」で開かれている。22日まで。入場無料。
近さんは東京出身。ギターが好きで、中学生のころから独学で修理や制作を始めた。会社員の傍ら作業していたが、8年前に独立。2010年に妻真未子さん(35)の出身地の小松市に移り住み、工房「近撥弦楽器」を構えた。
会場には、クラシックギター7本と、ギター型で木製のホイールが取り付けられた弦楽器「ハーディガーディー」など3点も並べた。表面板をキリで作った珍しいギターも。通常の木材よりも音が良く響くという。ただ、割れやすいため「板の薄さや、補強材の調整など試行錯誤しました」と近さん。1年かけて完成させた。
音が出るサウンドホールの周りに施した寄せ木細工も細部までこだわりが光る。展示会を開くのは初めてで「一種の工芸作品として見てもらえればうれしい」と話していた。
正午~午後7時半。17、20日は休み。21日は金沢市のギター奏者垣田堂さんが展示品と愛用のギターを弾き比べるワークショップを開く。 (兼村優希)