ジャンル・エリア : 甲信越 | 自然 | 花 2016年05月19日

ミズバショウを眺めながら木道を歩くハイカー(後ろは裏志賀山)=志賀高原の四十八池湿原で
志賀高原(山ノ内町)の四十八池湿原で、ミズバショウが咲き始めた。同高原観光協会によると、例年より1週間ほど早い。沢筋や登山道の一部にはまだ雪も残るが、県内外から訪れたハイカーらは水辺に咲く花の出迎えを受け、早春の散策を楽しんでいる。
四十八池は標高1、880メートルにある。志賀山、裏志賀山、鉢山の標高2、000メートルを超す3山に囲まれる高層湿原だ。豊かな植物群をはじめ、貴重な動物や昆虫が生息しており、県の天然記念物に指定されている。
多数の池沼が段々畑のように点在し、ハイカーはその間に設けられた木道を歩く。裏志賀山を背景に、ミズバショウを写真に収める人も。ピンク色のショウジョウバカマは、湿原のアクセントだ。
湿原へは同高原・硯川バス停から歩いて1時間半ほど。群馬県から来たという会社員の女性(32)は「夏のヒメシャクナゲやワタスゲも良いですが、雪解け後のミズバショウは清楚(せいそ)で感激しました」と話していた。
(野口宏)