ジャンル・エリア : 歴史 | 石川 | 芸術 2016年06月10日

「オイディプス」三重公演から=5月、津市で(松原豊撮影)
津市を拠点に国内外で活動する劇団「第七劇場」が11、12の両日、金沢市の金沢21世紀美術館で、父母との葛藤を抱える王の過酷な運命を描いたギリシャ悲劇の名作「オイディプス」を上演する。
ソフォクレス原作の「オイディプス王」を、ドイツの詩人ヘルダーリンが翻訳した版を下敷きにした。2015年に初演され、ことし5月から新演出で国内4都市を巡っている。
「父殺し」と「母との性的関係」が基調となる破滅の物語だが、主宰する鳴海康平さんは「2500年も前に書かれたとは思えない作品。人間の傲慢(ごうまん)と罪というモチーフは今も昔も変わらない」と話している。
第七劇場は1999年、鳴海さんが早稲田大在学中に設立。金沢での上演は2012年のチェーホフ作「かもめ」、14年の鈴木大拙作「Laus Belli」に続いて3回目。
シアター21で、11日は午後3時と同7時半の2回、12日は午後3時開演。チケットは全席自由で一般2500円、22歳以下1000円、18歳以下無料。問い合わせは、金沢21世紀美術館=電076(220)2800=へ。
(鈴木弘)