ジャンル・エリア : 岐阜 | 川 | 文化 2016年06月17日

川の中に設置した網を引き上げていく漁師たち=美濃市前野の長良川で
舟べりを櫓(ろ)でたたきながら、かがり火で川魚を追い込む伝統の「夜網(よあみ)漁」が15日夜、美濃市前野の長良川で始まった。
毎年6月半ばに解禁される風物詩。昨年は人手不足の問題でハロゲンライトのみを使ったが、今年はかがり火も復活させた。
地元漁師らは神社で安全を祈願した後、1隻の小舟に乗り込み、長さ数10メートルの網を川幅いっぱいに張って仕掛けを準備。真っ暗な川を光で照らして「トントントン」と船体をたたき、網に魚を追い込んでいった。
漁師らは網を舟の上で引き上げて河原に運び、釣果を確認。アユやウグイなど約200匹が掛かっていた。長良川中央漁協の中山文夫副組合長(64)は「毎年この日を楽しみにしている。夏に向けてもっと釣果を期待したい」と話していた。11月ごろまで行われる。
(大野雄一郎)