ジャンル・エリア : 展示 | 岐阜 2016年08月03日

カリコテリウム科の太ももと分かった化石=関市の県博物館で
県博物館(関市)は2日、国内で未発見の絶滅した哺乳類「カリコテリウム科」の化石と判明した収蔵品を報道関係者に公開した。3日~9月30日まで一般に公開する。
カリコテリウム科は5600万~78万年前にユーラシアや北米に生息していた草食動物。今回の化石は同博物館がサイの太ももの骨として保管していたが、2013年に大阪大総合学術博物館の半田直人研究支援推進員らが再調査を始め、今年7月号の国際専門誌に調査結果の論文が掲載された。
長さ60センチ、幅10センチの太もも部分で、カリコテリウム科の中でも、ユーラシアから北米に移動したと考えられるシゾテリウム亜科の骨とみられる。同館の服部創紀学芸員は「ユーラシアからアメリカへの移動説を補強するものになった」と意義を説明。半田氏は文書で「より詳しい生態が明らかになることを期待している」とコメントした。
同館では、恐竜の脳の変化をたどる特別展「新・恐竜学」も9月4日まで開催している。
(大野雄一郎)