ジャンル・エリア : 展示 | 石川 | 芸術 2017年04月28日

竹久夢二と同時代に活躍した画家の美人画が並ぶ特別展=金沢市湯涌町の金沢湯涌夢二館で
美人画で知られる画家竹久夢二(1884~1934年)の金沢・湯涌滞在100周年を記念した特別展「竹久夢二と同時代の美人画」が、金沢市湯涌町の金沢湯涌夢二館で開かれている。夢二に大きな影響を与え、比較もされた美人画家の豪華な作品が並ぶ。7月2日まで。(中平雄大)
夢二は1917(大正6)年9月24日から、夢二に絵を学んだ恋人の笠井彦乃、次男の不二彦とともに湯涌に約3週間滞在した。豊かな自然と地元民の人情に触れながら、ゆったり絵を描いて過ごしていたという。
その節目に合わせた特別展では、大正期と元禄期の美人を並べて対照的に描いた「乙女二態」などの夢二の代表作に加え、彦乃を含めて大正時代に画壇で活躍した上村松園、池田輝方・蕉園夫妻、鏑木清方ら20人の作品を中心に約50点を紹介している。
当時は美人画が隆盛を極め、1915年の第9回文展(文部省美術展覧会)では美人画だけを集めた展示室が設けられ、賛否両論が飛び交うほどだった。その展覧会で入選した小西長広のびょうぶ「踊妓」も展示した。
春雨の降る京都の街を歩く3人の芸妓(げいぎ)らを描いた作品で、顔の見えない後ろ姿が美人を連想させる。
一部の作品では、アクリル板越しに軸から10センチほどの間近で作品が鑑賞できるよう展示方法も工夫されている。
観覧料は一般・大学生300円、高校生以下無料。開館時間は午前9時~午後5時半で、特別展会期中は無休。
5月27日から一部展示品を入れ替える。5月7日と6月4日の午後2時からは、館長や学芸員らによるギャラリートークもある。