ジャンル・エリア : 温泉 | 特産 | 甲信越 2017年06月15日

新たに発売した黄金色の塩「こがね山塩」=大鹿村で
大鹿村の山から採れる天然の塩「山塩」づくりに取り組む温泉旅館「山塩館」=同村鹿塩=が、新たに鉄分を多く含み、黄金色をしている「こがね山塩」を発売した。鯛(たい)など白身の刺し身との相性が抜群。30グラム1袋700円で、同館と近くの塩の里直売所で売り出し、人気を集めている。
山深い鹿塩地区だが、大昔から、海水と同じくらい濃い塩水がわき出しており、それを煮詰めて塩づくりが行われてきた。同館では1997年から会長の平瀬長安さん(76)が山塩を作っている。
平瀬さんによると、こがね山塩を製作した契機は、「人は鉄分が必要。どうせ食べるなら鉄分を含んでいた方が良い」というシンプルな思いから。敷地内に4つある井戸のうち最も鉄分が豊富に含まれている井戸水から作り、従来の倍以上の鉄分を残したことで、黄金色になったという。
仕上がりについて「深みを感じるまろやかな味になった。おむすび、ジビエにも合わせるとおいしく、旅館の料理のひき立て役としても早速活躍している」と自信を見せた平瀬さん。手作りで、大量生産ができず、“村内限定”の貴重な塩であり「今後も村に来て買ってもらい、村の活性化につなげたい」と話す。
(伊勢村優樹)